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有頂天天国から烙印の生き地獄 そして出会った「えくらん社」の男





渡辺邦男が映画監督としての烙印を押された大きな原因


1950年代の後半から本格的にテレビ放送がスタートし、番組制作の延長でテレビドラマを作っていた製作者と映画からテレビドラマの製作を行うことが求められた製作者たちの競い合いが生まれていきました。渡辺邦男も映画監督としてはある意味の烙印を押されてしまったと言われています。その理由は悪循環でした。


渡辺邦男の黄金期の1000万人ヒットは2作であり、1000万人ヒットの数は松田定次と比べると大きく劣りますが、安定した作品を手がける能力を持ち合わせていました。それでも安定感をぶち壊すほどのめまぐるしい変化が起こります。

1960年代に入ると大ヒット作が減少、映画業界全体の観客動員の急減、同時に1950年代から1960年代に掛けての大きな実積から給料が膨大に跳ね上がっていたことも、渡辺邦男が映画界から烙印を押された大きな原因だといわれています。映画会社側にとってヒットの減少と高額給料は大きな負担のかかる要因となっていきました。


日本映画黄金期の影武者たち渡辺邦男も影響を受けた影武者たち



急激な変化が追い風、上手いが高いベテランよりもある程度の安い若手


膨大な給料を払うなら、ある程度の能力を持つ若手にチャンスを与えようと映画会社側は考えた理由です。渡辺邦男や他のベテラン監督らは映画界を解放され、表向きは若手にチャンスを譲って再スタートを図るために新しい分野のテレビドラマへ踏み出しました。当時はテレビ映画という言葉が使われていましたが、その後のテレビドラマといわれている年数が圧倒的に長いため、後者を採用していきます。

渡辺邦男は10作以上で長年コンビを組んだ俳優の1人、美空ひばりの主演映画『民謡の旅 秋田おばこ』(1963年公開)を最後に東映を離れました。その後、たどり着いた先のテレビ製作会社でドラマの監督や監修を手がけることとなります。

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*『民謡の旅 秋田おばこ』は商品化されていないため、写真はイメージです。




知られざる美空ひばりの真実 世界ナンバーワン女優の真相


美空ひばりはテレビやラジオなどのメディアで多くの場合、国民的な歌手として取り上げられることが多いですが、女優としても1949年から1970年代の前半までの黄金期の映画界を中核として160作以上に出演しました。出演数の割には代表作はあまり多くありませんが主演数は110作強、ヒロイン数は135作ほど、戦後の映画女優では共に世界ナンバーワン主演数です。

存命の映画出演55年強の吉永小百合のヒロイン数が95作ほどです。40作も差が存在しているわけであり、いかに美空ひばりが膨大な主演をしたのかが伺い知れます。

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渡辺邦男=日本電波映画株式会社松本常保


渡辺邦男が日本電波映画株式会社で出会ったのが松本常保という人物でした。実はこの二人はこの日本電波映画株式会社のドラマ時代以前の1950年代から知り合いでした。その映画時代以来の共同制作をドラマで行うことになりました。映画時代のつながりがあったからこそ、渡辺邦男は日本電波映画株式会社へやってきたのでしょう。



最新裏側リンク⇒メディアが取り上げない巨匠・佐々木康がテレビドラマに至るまでの大きな貢献の数々



松本常保の主な活動と「えくらん社」の存在


松本常保は戦前から映画関係者としての経験を積んだと伝えられています。戦後の1948年に映画製作や俳優養成を目的に「えくらん社」として設立していました。えくらん社による映画作品は4作のみで挫折してしまいましたが、えくらん社は残しながら新東宝の映画製作者として活動、「すがお集団」を立ち上げて主宰するものの、2作の映画のみの製作に留まりました。


えくらん社は1959年から2つに枝分かれしていました。えくらん社の俳優養成はエクラン社(俳優が所属するエクラン演技集団)
として残りましたが、映画制作部門は日本電波映画株式会社として生まれ変わることとなります。その後の松本常保はテレビドラマを中心として製作会社映画界から主に遠ざかることとなります。


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1956年の『あばれ行燈』は渡辺邦男(監督)と松本常保(製作=プロデューサー)の映画時代のコンビ作です。


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関連タグ : 美空ひばり, 吉永小百合, 松本常保, 渡辺邦男, えくらん社, 日本電波映画株式会社, 松田定次, 民謡の旅, すがお集団, あばれ行燈,

[ 2017/03/27 00:00 ] レアドラマ探検隊 | TB(0) | CM(0)
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