怪談ものの味わい。
去年から1972年製作の怪談モノドラマを見ています。
今前でも怪談モノのドラマシリーズいくつか見ています。
たとえば、1971年の「
日本怪談劇場」と、この「
怪談(1972)」以前も見ています。「
恐怖劇場アンバランス」という円谷プロ製作のホラーモノもハイビジョン版で数年前に見ました。「怪談(1972)」は以前では、9話の「新撰組 呪いの血しぶき」という回が一番印象に残ります。創作で新撰組と怪談を絡めた話数で、怪談映画の巨匠・
中川信夫が監督を担当しまさに名作の回です。終盤のどうしようもなさが今でも覚えています。1960年代ドラマではトップクラスの活躍をした
大瀬康一がストーリーテラーを勤めています。
今回10年ぶりくらいに観ています。以前見たものをなぜ・・・。なぜかというとハイビジョン版で最近放送されたからです。ブルーレイに録画したモノを観ています。DVDだと画質が悪いですからね。以前は9話と最終回の印象しかありませんでしたが、ドラマってまた見直すと面白いです。内容は、今のドラマでは作り出せない域に達っしる回が数話あります。今回は1話と2話ですね。今回1話と2話を見直してみて、以前の記憶が消えていたのがわかり衝撃でした。
1話は天知茂で
四谷怪談、2話は高田美和で
牡丹燈籠。1話は天知茂の空気感を軸の形成された内容。脇役の名優・
殿山泰司がすばらしい機能を果たしていました。2話は
田村亮がどちらかといえば主役で進行していくのですが味わいはなく、
高田美和へ寄りで、内容の空気感を形成しています。2話の脚本は映画監督の
冬島泰三(松竹や大映などで
長谷川一夫(林長二郎時代もあり)や
高田浩吉、尾上菊太郎など、大スター主演の映画や脚本を手がけた名監督に近い方です)
田村亮に
田村正和と阪妻感じちゃいました。(
阪東妻三郎)声がところどころ田村正和のようで阪妻の面影も感じつつ、
田村高広にも似てるような不思議な感覚。
DVDはわかりやすくするためか、怪談シリーズ扱いされています。ちなみにDVDはハイビジョン版ではありません怪談というのはホラーよりも好きです。ホラーはエンタメだからです。視聴者を驚かせるを主に作られてるのがホラー。仕掛けや一時的衝撃など、
怪談はというと、幽霊や人間の基にある精神的部分に踏み込み、不透明な美学を追求する明確にしすぎず考えさせ、なおかつ満足させ、さらに時代に左右されない普遍的である。。世界に誇る作品群が怪談だと思います。ホラーで満足してる人は、失礼ながらお子ちゃまなわけです。
高田美和がすばらしいです。芝居の気持ちの入れ具合や感情の投入指し加減、なおかつ姿が定着する。今の女優では無理なレベルです。ドラマでは久々に感動しちゃいました。とあるドラマの
杉村春子以来です。今の女優とは数段レベルが違います。
2話は恨みで主人公を殺す内容ではない。生前に恋焦がれた男に会う寸前に辱めを受け命を自ら落としたお露に悲恋を描く。主人公は死んでしまいます。もう未来永劫世に生まれ変わることができないせつなさを伝えられ幽霊だとわかり、拒んだ気持ちも薄くなり、仕舞には共にお盆の最後の日に互いにあちらへ旅立つのです。
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